2017年3月11日土曜日

その薬、本当に効いてるの? -パキシル(パロキセチン)篇-

こんばんは。尾野です。

先日の記事で、私がうつで苦しんできたことはお話ししました。
今回は、そのうつで使われるある薬について書きたいと思います。

その薬の名は、「パキシル(パロキセチン)」。
精神医療関係者、精神疾患の当事者なら、一度は聞いたことがある名前だと思います。
私も、20年前の初診以来、長い期間使っていました(今はやめています)。
実は、この薬ですが、日本であまり知られていない大きな問題があるのです。

まず、パキシル(パロキセチン)がどういう薬なのかについて少し説明します。
パキシル(パロキセチン)は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という抗うつ薬の一種。
日本で認可されているSSRIは、パキシル(パロキセチン)を含め、以下の種類があります。

パキシル(パロキセチン)
デプロメール・ルボックス(フルボキサミン)
ジェイロソフト(セルトラリン)
レクサプロ(エスシタロプラム)

これだけの種類があるのなら、どれか特定の薬を強く推す必要はない。
むしろ、医師が適切な判断をして、薬を使い分けなければいけません。
ところが現場では、パキシル(パロキセチン)が第一選択薬になりやすい。
背景には、薬のダブついた製薬市場の問題があるようなのです。


パキシル(パロキセチン)については、2012年にアメリカで、販売元のGSK(グラクソ・スミソクライン)に対する和解金30億ドルが課されています。
罪状は、「違法な販売促進を行った」というもの。
しかも、その範囲は糖尿病薬や、ほかの抗うつ薬にもわたるという、かなり悪質な内容です。
詳細については、ニューヨークタイムズ紙が以下のリンクで報じています。
http://www.nytimes.com/2012/07/03/business/glaxosmithkline-agrees-to-pay-3-billion-in-fraud-settlement.html

アメリカでは、パキシル(パロキセチン)は18歳未満に使ってはいけない、危険な副作用がある薬だと認知されています。
それなのに、GSKは強烈に販売促進を行ってきたのです。

この状況に対して、2015年にはNHS(英国国民保健サービス)が、「パキシル(パロキセチン)に関する研究は、危害を過小評価している」とのレポートを、典拠を明示した上で発表しています。
http://www.nhs.uk/news/2015/09September/Pages/Antidepressant-paroxetine-study-under-reported-data-on-harms.aspx
そのような薬が、危険性をまともに報じないまま、日本では大々的に販売されている。
海外では避けられている薬が、日本では現場に大量投入され、平気で第一選択薬にされている。
この事実を知ったら、おかしいと思わない人の方が多いのではないでしょうか。

もちろん、私は医師でも薬剤師でもないので、即時服用中止の判断はできません。
中には、それしか選択肢のない方もいらっしゃるでしょう。
ただ、私自身は、服用していて効果どころか、副作用で苦しみました。
もっと、情報提供がされてしかるべき薬なのです。
みなさんは、どのように思われますか?
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